空き家を放置するリスクとデメリットとは?
目次
デメリットだけでは済まない!多様なリスク
空き家を放置するリスクにはどんなものがあるのでしょうか。
- 特定空き家に認定されると税金が最大6倍になる可能性がある
- 修繕費がかかる
- 資産価値が下がる
- 損害賠償を負う可能性がある
- 空き家を狙った放火
- 不法投棄される
- 犯罪の温床になる可能性がある
- 動物や害虫が発生する
空き家の価値低下
経年劣化と害獣・害虫
「人がすまなくなった家は急速に傷む」という話を耳にされたことがある方も多いと思います。それはなぜなのでしょうか。
人が住まなくなった家というのは、雨戸など閉め切っている場合が多いと思います。
換気ができなければ湿気が家にこもり、家の木材がその水分を吸収します。そうするとカビの原因になったり、木材が腐る原因になるのです。シロアリに家具まで食べられてしまうこともありますが、乾燥している家にシロアリは出ません。
また人が生活しなくなると給排水設備を利用しなくなります。
キッチンや洗面所、洗濯機置き場、トイレなどの排水設備には水をためて下水からの虫、悪臭の進入を防いでくれる排水トラップという器具や装置があります。それが、長い時間使用しないと干上がってしまい、下水から虫や悪臭が入ってきます。
ネズミや、ハクビシン、野良猫など、人の気配がある家には寄ってきませんが人が住まなくなった家は最高の環境です。糞尿や死骸で衛生環境も悪くなります。
不法投棄・犯罪・火災
これは何も空き家だけでなく空地にも言えることですが、荒れている場所は不法投棄、犯罪の恰好の場所にもなります。
また犯罪の観点では、放火の標的になりやすいのが空き家だといわれています。これは放火されやすい家の特徴が、人の気配が感じられないこと、周囲に燃えやすいものが多いこと、まさに空き家の特徴そのものだからです。
空き家の出火は自然発火にも注意が必要です。特に空き家を相続した場合は設備などの把握ができていないことも多いため、早い段階での確認が大切になるでしょう。
こういった観点から考えると、空き家になった家は放置すればするほど価値は下がってしまうことが容易にわかると思います。
そのまま放置することによって近隣の住宅にも迷惑をかける可能性もありますし、倒壊の危険も出てきます。
空家対策特別措置法
空き家の増加は既に社会問題化しつつあり、そのような状況を鑑み、2015年に空家対策特別措置法、正式には「空家等対策の推進に関する特別措置法」が施行されました。
この法律により
- 空き家の「実態調査」
- 所有者に適切な管理を「助言・指導」
- 指導特定空き家に指定「勧告」
- 勧告に応じなかった場合は「命令」
- 従わなかった場合は50万円以下の「科料」
「行政代執行」により、樹木の伐採や塀の撤去、建物の解体が行われる可能性もあります。
管理がしっかりできないと、場合によっては、損害賠償や行政執行に発展しかねないのが空き家なのです。
この記事を書いた人
- 『1週間で身につく、14歳からの投資』(ぱる出版)著者
- ファイナンシャル・プランナー
- 独立系ファイナンシャル・アドバイザー(IFA)
- 損害保険トータルプランナー
- 長野県上田市真田町出身(真田家の系統)
最初の記事です。
サイト内検索
単一条件でも複合条件でも
検索できます!